何故”体のゆがみ”はできるのでしょうか?
原因はいろいろ考えられますが、大きな原因の一つは”生活習慣“です。
ここでは生活習慣によりからだのゆがみが形成される仕組みを見ていきましょう。
生活習慣とゆがみ
「生活習慣なんて、ちょっとしたことじゃん。身体に負担なんてないよ」こう思われる方もいらっしゃるでしょう。
ちなみにあなたの部屋には、小銭貯金箱がありますか?
10円とか、100円とか、端数の小銭を入れておく貯金箱です。貯金を始めてひと月ぐらいでは貯まっていて2000~3000円ぐらいですね。でもこれが5年、10年たてばどうでしょうか?小銭もたまりにたまり、10万円ぐらいになってるはずです。
生活習慣と体のゆがみの関係は、まさにこの小銭と貯金箱の関係と同様です。
生活習慣の身体への負荷は本当にわずかです。でも、このわずかな負荷が毎日、何ヶ月、何年も続くと小銭貯金箱と同様、大きな身体への負荷となるのです。
左右非対称の動きがゆがみをつくる。
では、どういった生活習慣が「背骨のゆがみ」を形成するのでしょうか?
ここで話はちょっと飛んで生物の「形」について考えてみます。
多くの生物は形として左右対称です。
目も、手も、足も、左右一つずつ対象にありますね。
形が左右対称なので、その「動き」も基本的に左右対称です。例えば「歩く」という行為では、左右の対象的な動きの繰り返しで行われます。これは殆どの高等生物で同様です。「形」が左右対称の生物は「動き」も左右対称なのが、よりバランスがとれた状態なのでしょう。
しかし例外の動きを多くする生物もいます。それが人間です。
人間は他の生物と異なる高度な動きをします。その動きのほとんどは「左右非対称」です。
例えば物を投げるとき、荷物を持つときなどは、左右の動きが大きくことなります。
特に現代生活では生活様式の多様化のため、より非対称な動きが多くなりました。
典型的な例をあげてみましょう。
- テレビを見るときにいつも同じ向きに寝転がって身体をねじって見ている。
- 荷物をいつも同じ手で持つ。
- イスに座るときはいつも右足、又は左足だけを組む。
- 長電話で受話器はつねに右手、又は左手でもつ。
ここで上げたものは分かりやすい例です。
多くの場合、非対称な動きの生活習慣は意外な所に潜んでいます。自分で1日の生活を思い返してみましょう。
非対称な動きが長期間続くと、それに適応して身体も変化します。例えば、右利きの人は右手の握力が強くなりますね。これは右手の方がより多く筋肉がついているという事です。
このように、身体の「動き」に合せて身体は「見ため」を変化させます。つまり、繰り返しの左右非対称の動きは左右非対称な身体をつくり、身体をアンバランスにします。このアンバランスからからだのゆがみが形成されるのです。