「からだのゆがみ」という言葉は、このサイトでも多用されている言葉です。でも、具体的にはどういう状態をいうのでしょうか?
ここではからだのゆがみの形成過程を簡単に説明します。
「からだのゆがみ」ってなに?
多くの場合「からだのゆがみ」というと、見た目の問題を指すと思います。例えば、「頭が右に傾いている」とか「右肩が上がっている」とか。
もちろん、これら見た目の問題は「からだのゆがみ」と言っていいでしょう。しかし、からだのゆがみの本質は、見た目でわからない部分にあるのです。
この事を理解する為にはからだのゆがみがどのように発生し広がっていくのかを理解する必要があります。多くの場合、”からだのゆがみ”は”背骨のゆがみ”に付随しておこります。背骨は体の大黒柱なので、大黒柱になゆがみが発生すると全身に影響が及ぶからです。
ですからここでは、”背骨のゆがみ”がどのようにおこるかを順を追って見ていきましょう。そうする事で、からだのゆがみの根本を理解する事ができます。背骨のゆがみが発生して広がっていく過程には3つの段階があります。
- 部分的な動きのゆがみ
- 全体的な動きのゆがみ
- 見ためのゆがみ
通常、背骨のゆがみは「部分的な動きのゆがみ」から始まり、「見ためのゆがみ」へと進行していきます。それでは具体的にみていきましょう。
背骨ゆがみは「部分的な動きの異常」から始まる。
背骨のゆがみの多くは、何らかの原因によって背骨に「部分的な動きの異常」がおこることで始まります。
この「動きの異常」とはなんでしょうか?
背骨の重要な機能として、身体の丈夫な支柱としての働きと、身体の柔軟な動きをつくる働きがあります。背骨は堅すぎても柔軟すぎても機能しません。よって、背骨の「動きの異常」とは、背骨が堅くなりすぎた状態、又は、柔軟になりすぎた状態をさします。多くの場合、背骨は堅くなりすぎることで異常をおこします。
この動きの異常は、見た目ではわかりません。しかし、体を動かした時、なんかスムーズに動かない感じがする、背中の一部分が痛いなどの自覚症状が起きている場合もあります。この状態が「部分的な動きのゆがみ」がある状態です。
背骨の「部分的な動きのゆがみ」をおこす原因はいろいろです。運動不足、悪い姿勢、悪い動作、ケガ、反復動作、加齢など、個人によって違います。ただし根本的には、背骨の一部分に強い負荷がかかり、その部分の動きが異常になる事が原因です。
部分的なゆがみが全身に広がる
この「部分的な動きのゆがみ」は、「全体の動きのゆがみ」にいずれ進行していきます。これは何故でしょうか?
背骨は全部で25コの椎骨(ついこつ)という個別の骨がつながって構成されています。この沢山の椎骨がまるでひとつの「背骨」として機能しているのです。この「くさり」のような構造が、「背骨の柔軟性」を生む反面、「ゆがみ」を作りやすくしています。
例えば、背骨の「くさり」の一部に「サビ」ができたとしましょう。当然、くさり全体の動きを変化させる事につながりますね。
別な例として、時計で考えてみましょう。時計はたくさんの歯車がそれぞれ協調して動く事で正常に機能しています。この歯車の一つに「サビ」ができたらどうでしょうか?
錆びついた歯車の影響で、他の歯車も動かなくなり、時計は止ってしまいます。背骨も同様で、「部分的な動きのゆがみ」、つまり「部分的なサビ」ができると、全体の動きに影響して「背骨全体の動きのゆがみ」に成長するのです。
「動きのゆがみ」から「見ためのゆがみ」へ
最初、背骨の「動きのゆがみ」は、見た目には変化しません。しかし、時間がたつと徐々に「見ためのゆがみ」が現れます。これは何故でしょうか?
例えば、格闘技の選手などは、普通の人に比べて身体の「見ため」がガッシリしています。これは、普通の人より身体を動かす事で、骨・筋肉・他の組織が変化したためです。このように、身体は繰り返し動いていると、その動きに合わせて「見ため」を変化させます。
「背骨の動きのゆがみ」も長期に渡るとその動きを行なう骨、筋肉、他の組織が変化させ「見ためのゆがみ」に成長するのです。
大黒柱である背骨の形が崩れると、当然、その柱に付随している手・足・頭の見た目も変形します。こうして”からだのゆがみ”が形成されてくるのです。
「からだのゆがみ」はカイロプラクティック治療で改善。
「からだのゆがみ」は、初期のうちに治療しておけば改善は容易です。症状が進行すると、それだけ改善は困難になります。
「からだのゆがみ」を改善するには、カイロプラクティック治療がもっとも有効です。
カイロプラクティック治療では、「動きの異常」をおこしている背骨の部分に特殊な刺激をすることで、適切な機能を回復させます。できるだけ早い段階、できれば症状がおこる前に「からだのゆがみ」は改善しましょう。