ここでは悪い姿勢にならない為のスマートフォンの正しい使い方を解説していきます。
スマートフォンに夢中になると、ついつい背中が丸まっちゃんだよなー。
そういう方の為に、正しいスマートフォンの使い方を二種類紹介します。どちらも簡単にできますから、是非参考にしてください。
今やスマートフォンは、姿勢を崩す大きな要因の一つになりました。スマートフォンを食い入るように使われている方を街でよく目にしますが、このような生活を続けていれば、いずれ猫背になってしまうでしょう。
もしあなたが、日々スマートフォンを使っているのならば、手遅れになる前に、スマートフォンの正しい使い方を学びましょう。
典型的な悪いスマートフォンの使い方
まずは悪い姿勢になる典型的なスマートフォンの使い方を図で見てみましょう。
図を見ると、肩を丸めて目線を下げて、画面を覗き込むような姿勢をしています。実際、多くの方がこれと同様の姿勢でスマートフォンを使っています。
スマートフォンは手元にありますから、目線を下げなければ画面は見えません。目線を下げる為には頭を下に向ける必要があります。その為、どうしても肩が丸まってしまいやすいのです。
このように肩を丸めた姿勢を日々続けていれば、いずれ背中は硬く固まって猫背になってしまうでしょう。
猫背にならない為には、肩を丸めないスマートフォンの使い方を身につけるしかありません。
次は、手軽に覚えられる肩を丸めない正しいスマートフォンの使い方を2つ紹介しましょう。
方法1.スマートフォンを高く持つ
まず一つ目の方法は、スマートフォンを顔の正面までもち上げる方法です。肩が丸まってしまうのはスマートフォンが目線より下に位置しているのが原因ですから、目線と同じ高さまでスマートフォンを手で持ち上げてしまえばよいのです。
とても簡単な方法ですが、腕を持ち上げ続ける必要がある為、長時間スマートフォンを使っていると肩が疲れてしまうという欠点はあります。しかし、短時間の使用でしたら簡単に出来ますのでオススメです。
方法2.頭を後ろにひねって目線を下げる
もう一つの方法は、頭をうしろにひねって目線を下げる方法です。言葉ではわかりずらいですから、図で解説しましょう。
上図の左は、先ほど示した典型的なスマホ姿勢、そして右図が、これから解説する「頭を後ろにひねって目線を下げた姿勢」です。
右図を見ると、肩から背中は真っすぐのまま目線だけ下がっている事がわかると思います。このような事ができるのは、頭の動きだけで目線を下げているからです。
注意点は、単純に「あごを引く」とは異なる動作であるという点です。
確かにあごを引を引いても目線は下がるのですが、肩の丸まりやすい傾向はそのまま残ります。又、のどが圧迫されて苦しくなりやすい為、長時間その姿勢を維持するのは困難です。
「アゴを引く」とは異なり、「頭を後ろにひねる」動作とは主に後頭部を主体とする動作です。下の図を見てください。
上図は、頭の骨と首の骨がどのように接合しているかを簡易的に示した図です。首の接合部分は皿のような凹形をしていて、その上に乗る頭の接合部は凸型をしています。
このように凸と凹の形が組み合う事で、頭は首の上を自由に回転するように動く事が出来ます。
上図を参考に耳の穴を中心に頭全体を後ろに回転させて、後頭部を上に引くように動かしてみましょう。それが「頭を後ろにひねる」動作です。
最初はうまくできないかもしれませんが、繰り返し練習すると、コツをつかめるようになります。うまくできれば、肩を伸ばした状態のまま目線を下げる事ができるはずです。
以上、悪い姿勢にならないスマートフォンの使い方を二種類紹介しました。特に後者の「頭を後ろにひねって目線を下げる方法」は、ノートパソコンを使用する時などにも効果的ですから、座り仕事の多い方は、是非身につけておくとよいでしょう。
うまくできない人は、すでに悪い姿勢なのかも
紹介した二つの方法の内、後者の頭をうしろにひねる方法を実際やってみた人の中には、うまく出来ないという方もいるかと思います。例えば以下のようなケースです。
- 頭を後ろにひねる動作がうまく出来ない。
- 頭を後ろにひねる事はできるが、やはり喉が苦しい。
- 頭を後ろにひねる事はできるが、肩と首に力が入って姿勢を維持できない。
何故そう言えるのかのというと、悪い姿勢になると必ずあごが上がる為、後頭部を後ろにひねる事ができなくなるからです。
そうなる理由を簡単に解説しましょう。下図を見てください。
図左は、スマートフォンなどを使い続けている事で、背中が丸く変形してしまった状態を示しています。
一度このように背中が丸く固まってしまうと、変形はこれだけにとどまりません。
何故ならこのままでは目線は下がったままで、正面を見る事ができないからです。
そこで、目線を正面にする為に、「あごを上げる」という変形が必ずともなう事になります(上図右)。あごを上げれば、肩が丸いままでも正面を見る事ができるようになるからです。
この「あごを上げる」という動きは「頭を前にひねる」とも言い換える事ができます。これは「あたまを後にひねる」の逆の動きです。つまり、頭を後ろにひねろうとしても、逆方向に固まっている為に、動きが制限されてしまうのです。
しかし、あきらめる必要はありません。エクササイズで柔らかくして動くようにすれば良いのです。
具体的には、以下の記事で紹介しているエクササイズを毎日行ってみて下さい。そうすれば、頭を後ろにひねれるようになるだけでなく、姿勢も少なからず矯正されるでしょう。
スマートフォンを使用する機会は今後も増えていくでしょう。是非これを機会に、悪い姿勢にならないスマートフォンの使い方を身につけてみてください。
まとめ
頭を後ろにひねるのがうまくできない・・・。やはり僕が猫背だから?
そのような方もエクササイズで首から肩を柔らかくすればできるようになりますよ。
ううう・・。最後にここまでのポイントをまとめます。
最後にポイントをまとめます。
- 肩を丸めてスマートフォンを使い続けていれば、いずれ猫背になってしまう。
- スマートフォンを高く持ち、目線を下げる必要をなくせば、背中は丸まらない。
- 「頭を後ろにひねる」事で、背中を伸ばしたまま目線を下げる事ができる。
- 「頭を後ろにひねる」は「あごを引く」とは異なる動きである点は注意。
- 「頭を後ろにひねる」事がうまくできない場合、すでに悪い姿勢である可能性が高いので、エクササイズで首肩を柔らかくしよう。